今回は、『「型」が身につくカルテの書き方』をご紹介します。
まずおすすめポイントから挙げていきます。
本書のおすすめポイント
- SOAP欄に具体的に何を書けば良いかわかる!
- わかりやすいカルテが早く書けるようになる。
- シチュエーション別の応用カルテの書き方もわかる(救急外来、ICUなど)
本書を読んだ感想・レビュー
医者として働いていて、毎日やらなければならない業務の1つがカルテ記載です。
学生の頃にカルテの書き方やSOAPという言葉を聞いたりことが少しはあったと思います。
しかし臨床実習でもカルテ記載をする機会は少なく、よくわからず研修医になってしまいます。
上級医のカルテを見ていても、丁寧なものもあれば、簡単にしか書いていないものまでいろいろありました。
最初はみようみまねでカルテを書いていましたが、カルテの書き方をしっかり学ぼうと手に取ったのがこの本でした。
本書でダメなカルテの例として、
・O欄が検査結果のコピーしかない
・A欄が指導医の意見を転記しているだけ
などがあげられていました。当時の私には耳が痛い思いでした。
この本を読んで、SOAPの欄に書くべきことが改めてわかりました。
書き方について、良い例と悪い例をあわせて示してあるので、非常に理解しやすかったです。
シチュエーション別のカルテの型についても説明されています。
例えば入院患者のカルテでも、入院時記録、経過記録、退院時サマリーで書き方は異なります。
また応用編として、初診外来、救急外来、ICU、診療情報提供書まで取り上げられています。
私もICUローテの時に改めて本書を読みなおした覚えがあります。
本書では、カルテの「型」を身につけることのメリットとして以下をあげていました。
カルテ記載が早くなり、業務の効率が改善できる
分かりやすいカルテを書くことで、他職種連携に生きる
プロブレムリストがチェックリストになるため、ミスが減る
これは本当にその通りだと思います。
多忙な日々の業務を効率よく、トラブルなくこなせるよう、本書を読んでカルテの「型」を身につけてみてはいかがでしょうか。
余談ですが、プロブレムリストで用いられる
#
の記号、私はずっと「シャープ」だと思っていました。
でも実は、違うのです。本書を読んで確認してみてください。
おわりに
以上、『「型」が身につくカルテの書き方』をご紹介しました。
カルテ記載に型がなく自己流になってしまっている人は、一読をおすすめします。
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